お水はどこからやってくるの?

じょう水場ってこんなところ!

じょう水場

男の子
じょう水場ってどんな所なんだろう?
水道マン
辞典を開くと、じょう水場の「浄(じょう)」っていう字には、「きよめる」とか「きれいにする」っていう意味があるよ。
男の子
じゃあ、「水をきれいにする所」っていうことだね。
水道マン
うん、じょう水場では、水がきれいになるまで、3時間ぐらいかかるんだよ。

 じょう水場は、ダムや川、地下水などから取り入れた水を、飲み水として使えるようにきれいにする所です。じょう水場では、ちんでん池やろ過池でゴミやドロなどを取りのぞいたあと、塩素(えんそ)という薬品で水を消毒してきれいにするのです。
「じょう水しょ理」をしてきれいになった水は、小高い場所に作られた調整池(ちょうせいち)を通り、市町村の配水池(はいすいち)に送られます。 そこから水道管を通って送られた水が、わたしたちの家庭や学校、会社などの蛇口(じゃぐち)から出てくるというわけです。

じょう水場のしくみ
1 取水口(しゅすいこう ) 川の水を取り入れるところ
2 沈砂池(ちんさち) 水の中にまじっているゴミやすなを取りのぞきます
3 着水井(ちゃくすいせい) 混和池(こんわち)に流れこむ水の量を調整します
4 混和池(こんわち) 薬を入れ、水の中の細かいまざり物をかたまりにします
5 沈でん池(ちんでんち) 細かなゴミやすなをしずめます
6 ろ過池(ろかち) さらに小さなゴミを、底にあるすなを通して取りのぞきます
7 塩素注入設備
(えんそちゅうにゅうせつび)
塩素を入れて消毒します
8 浄水池(じょうすいち)
調整池(ちょうせいち)
きれいになった水をためる池
9 送水ポンプ 使う水の量にあわせてポンプで圧力をかけ、配水池へ送ります
10 配水池(はいすいち) ここから自然流下によって、家庭や学校、工場などに水を送ります
男の子
じょう水場って、一日中動いてるのかなあ?
水道マン
うん。休んでしまうと断水(だんすい)するから、休みはないんだ。夜の12時から朝の8時、朝の8時から夕方の4時、夕方の4時から夜の12時までの3つのグループで仕事をしてるんだ。
男の子
台風がきた時はどうしてるの?
水道マン
じょう水場は電気で動いてるから、台風で一番心配なのは停電なんだって。停電にならないように、みんなで守ってるんだよ。
でも、企業局のじょう水場では、停電になっても自分で電気を作ることができるから、大じょう夫なんだ。
それから、じょう水場の水道管って、太いからつまることはないんだけど、古くなると水もれすることがあるんだ。だから、いつ事故(じこ)が起こってもだん水しないように、24時間見はってるんだ。
男の子
ふーん、知らなかったなあ。見えないところで、じょう水場の人たちってがんばってるんだね。
水道マン
じょう水場の中には、次のような最新のしせつもあるんだよ。

高度じょう水しょ理しせつ

 ここは、ふつうのじょう水しょ理に、生物しょ理・オゾンしょ理・粒状(りゅうじょう)活せい炭しょ理という3つを加えた所です。水げんの水しつが悪くなっているじょう水場におかれ、より安全でおいしい水がつくられています。沖縄県では本島の北谷(ちゃたん)じょう水場と石川(いしかわ)じょう水場にあります。

海水たん水化しせつ

 ここは、海水から真水(まみず)をつくるしせつで、これからの水不足にそなえるために考えられました。沖縄県では1977(昭和52)年から計画が進められていて、北谷(ちゃたん)じょう水場のほか、南・北大東村、粟国(あぐに)村、渡名喜(となき)村・波照間島(はてるまじま)などの離島(りとう)でも、たくさんの水をまかなっています。
北谷(ちゃたん)じょう水場では、中部の川や地下からくみ上げてきた水と、倉敷ダムなどからきた水をきれいにしたあと、海水からつくった水とまぜ合わせ、中南部の市町村へとどけています。

■海水から飲み水が出来るわけ

[実験]

1 例えばセロハンのような、目に見えないほどの小さなあなが空いている、「半透膜(はんとうまく)」というまくを用意します。
2 そのまくをはったよう器に、海水と真水を入れてみます。
3 すると、あら、不思議。同じように見える二つの水は、高さがだんだん変わってきます。それは、海水にふくまれる塩をうすめようと、真水がまくを通ってすいこまれたからです。これが「浸透(しんとう)」とよばれるものです。
4 バランスがとれる高さまでくると、海水より少ないまま真水の流れは止まります。この真水と海水の高さの差は「浸透圧(しんとうあつ)」とよばれます。

[海水から飲み水をつくる方法]

 海水から飲み水をつくるには、この実験のぎゃくの方法を行います。海水の方を大きな力でおしてやるのです。そうすると、塩を残して真水だけが、まくを通っておし出されてくるのです。これは「逆浸透(ぎゃくしんとう)」とよばれるものです。
海水たん水化しせつでは、この方法で飲み水をつくり、塩がこくなった海水は、回りのかんきょうをこわさないように海にもどされます。

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